従業員の再教育を指す「リスキリング」が話題になっていますね。
昨今では、政府もリスキング支援を表明するなど、現在の職種や業務を超えた新たな学びへの重要性が説かれています。
リスキリングの市場規模
コロナ禍を経て、リモートワークを始めとする新たな働き方も広く知られるようになりました。
それに伴い世界のデジタル化は更に急速に進んでいるのではないでしょうか。
こういったデジタルの進化で、業務が効率的かつ正確になる一方で「使いこなす」ことが重要になってきます。
2022年度は3705億円
リスキリングと親和性の高いeラーニングの企業市場は2022年度で3705億円に及んでいます。
eラーニングとは、スマホやパソコンなどのデバイスを使用してネットワークで学ぶことです。
教室に通い講師から学ぶ教育とは違い、場所や時間に捉われないことが魅力的ですね。
また、オンライン学習サービスを手掛ける会社がリスキリング実施調査を行なったようです。
結果は、国内500社の内、リスキリングを実施していると回答した企業が全体の52.6%を占めたのだとか。
参照:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/12112/
半数以上の企業が積極的にリスキリングに取り組んでいるんですね。
eラーニングの市場規模は拡大している
2023年度のeラーニング市場は更に拡大する予測が立てられています。
すでに前年度比を4.3%も増加している2022年度に加え、1.8%増の3773億円の市場規模が見込まれるのだとか。
参照:https://edu.watch.impress.co.jp/docs/news/1493542.html
リモートワークによる通勤時間の短縮や超過勤務の減少、自宅で過ごすことが多くなったことで生まれた時間を新たな学習にあてる人も増えているようです。
こういったニーズもあり、自宅で比較的簡単に学ぶことが出来る eラーニングの需要も高まっているのかもしれませんね。
Udemyはリスキリングプラットフォーム
日本でのリスキリングプラットフォームで一番有名なのはeラーニングでしょう。
現実にeラーニングの市場規模が拡大しているということが何よりの証拠です。
ですが、世界には他にも優良なリスキリングプラットフォームが存在するのです。
Udemyとは?
それが2010年アメリカで誕生した、世界最大級のオンライン学習動画サービスの「Udemy(ユーデミー)」です。
「専門的な知識を持っている人がそれを学びたいと思っている人に教える」
Udemyはそんな魅力的なリスキリングプラットフォームです。
Udemyが世界最大級のリスキリングプラットフォームになった理由は下記があげられます。
- 動画で学んでいる途中で不明な点があれば、講師に直接質問することができる
- 実に20種類以上のオンラインコースから学ぶことができる
- 一度購入した動画に視聴制限がなく、何度もいつでも視聴ができる
Udemyは講座ごとに料金が設定されており、1万円前後のものが多いようです。
講座によっては無料であったり、頻繁にセールが行われれいるようで、中には90%OFFになる講座もあるのだとか。
オンライン講座のデメリットとして、講師とコミュニケーションが取りにくい点があります。
しかしUdemyではプラットフォーム上で講師に疑問点を投げかけることができます。
過去にオンライン講座を受講したけど、知識がしっかり身に付かなかったという人でも安心して学び直せるのではないでしょうか。
海外ではリスキリングが当然の文化に
日本でも確実に知名度を上げているリスキリングですが、まだまだ全体的に浸透しているとは言い切れないのではないでしょうか。
ですが、特に実力主義が目立つ海外ではリスキリングが当然の文化になっているようです。
レイオフ(解雇)前提の社会だからこそキャリア支援が大切
企業の業績悪化などを理由に一時的に解雇になるレイオフ、欧米を中心に海外の企業で実施されている制度です。
このような社会であれば尚更、リスキリングは重要な役割ですよね。
キャリアアップや新たな知識の習得は日本で働くよりもより必要になることでしょう。
Googleが無料のリスキリング講座を解説
大人になってからでも学べる機会が増えたことは個人にとっても社会にとっても良い風潮ですよね。
リスキリングは今後日本でも当然の文化になっていく可能性は非常に高いと考えられます。
しかし、ここで問題が浮上するのであれば、1つはお金がかかるということではないでしょうか。
学びたいけど、生活をしなければならない、リスキリングにお金をかけられないと思っている人も少なくないはずです。
日本リスキリングコンソーシアム
そんな学びたい意志がある人の強い味方になってくれるのが、日本リスキリングコンソーシアム。
日本リスキリングコンソーシアムとは、Googleを主とした60以上の大企業等が提供し行われているリスキリング計画です。
計画の大元であるGoogleは中でも無料で提供しているものが多いようです。
DXやデザインの習得も充実
そんな日本リスキリングコンソーシアムでは実に多くのトレーニングプログラムが揃っています。
その数実に1000以上!
参照:https://japan-reskilling-consortium.jp/news/142
その内現在、話題になっているDXやデザインの習得も充実しているようです。
参照:https://diamond.jp/articles/-/320035?page=2
特に今後どんどん進むとされているDX(デジタルトランスフォーメーション)化については将来かなり重要になってくる知識だと考えられます。
経済産業省等も参画
DX化の進行に伴い、デジタルで取得したデータの分析や統計も重要なスキルになる可能性が高いでしょう。
日本リスキリングコンソーシアムでは、経済産業省も参画しており、先述したスキル取得のためのプログラムに積極的に参入しています。
日本でも政府のキャリア支援が本格的に進んでいることが感じられますね。
政府は5年で1兆円の公金を投入
そんな中、政府は人への投資として5年間で1兆円の支援をすることを表明しました。
1兆円の投資の展開は、「労働移動支援、転職支援、学び直し支援」の3本柱にて行われるのだとか。
この投資の実現には企業の協力が不可欠で、持続的な賃上げが重要になってきます。
政府が掲げる1兆円の投資と、企業の賃上げにより、個人のリスキリング意欲が向上し、今度いかにスムーズにDX化を進められるかが、日本企業の課題となるのではないでしょうか。
【まとめ】リスキリングの市場規模は今後も伸びる
今後スピードを上げていくと考えられるDX化にいかに対応できる人材になれるかが重要になてくるのではないでしょうか。
今回取り上げたリスキリング市場は、ますます規模の拡大し、伸びていくことが考えれます。
時代は確実に変わっている昨今、誰にとっても関係のない話ではありません。
これからの時代は自分で学び、知識を身につけていくリスキリングが必須になっていく将来は遠くないのかもしれませんね。
リスキリングという言葉が注目を集めるようになったのはこのような背景もあるようですね。