昨今、注目を集めている「リスキリング」。しかし、「リスキリング」は、ただ辛いだけでやる意味がないという意見もあります。本当に「リスキリング」はやる意味がないのでしょうか?
そんなお悩みをお持ちの方に向けて、この記事ではリスキリングは本当にやる意味がないのかを考えていきたいと思います!
リスキリングは意味ない
なぜリスキリングは意味がないと言われてしまうのでしょうか?
そもそもリスキリングは「自発的に」スキルを身に付けること
リスキリングとは、「新たにスキルや技術を身に付けること。」ですが、「自発的に」学習し、スキルを身に付けることが大切です。しかし、現在の日本においては、会社から一方的に求められて、本人の意思とは関係なくリスキリングに取り組む「やらされリスキリング」が多いのが実態です。
私も会社から資格を取るように言われたけど、あれが「やらされリスキリング」だったんだ・・・。
最近では、対外アピールのために「〇〇資格を〇〇年までに〇〇人取得させます!」のように公表する会社もあります。
会社としても公表してしまった以上、目標達成のために従業員にリスキリングを求めてしまうのです!
会社の方針で一方的にスキルを身に着けさせるのは辛いだけ
リスキリングは、1年以上にわたって学習しなければならないものもあるなど、長期間にわたり取り組まなければなりません。しかし、会社の方針で一方的にリスキリングを求められた場合、自身のモチベーションが上がらず、ただただ辛い時間を過ごさなければなりません。
自分が興味がないものだとモチベーションも上がらないし、勉強したことも中々覚えられないんだよね。
結果、資格も取れなくて、あの時間は何だったんだろうって思う。
「やらされリスキリング」で最も辛いパターンですね。
資格が取れればその後に活かすことも可能ですが、資格も取れず、勉強した内容も覚えていないとなると、嫌々勉強した辛い記憶が残るだけになってしまいます!
「やらされる」リスキリングでは意味がない
日本におけるリスキリングは、企業からの要請による「外的動機」によって取り組むことが圧倒的に多い状況です。
Adecco Group Japanの2020年12月の調査によると、明確なライフキャリアビジョンを持っている人は35%程度しかいないようです。明確なライフキャリアビジョンを持っている人は自ら行動をしますが、残りの65%の人は自ら学ぼうとはしません。会社の事業戦略の転換に伴い、リスキリングを「やらされている」状況です。
興味関心のない領域で長時間にわたって研修を受けても、「なぜそれを学びたいのか」といった「内発的な動機」がなければ、せっかくのリスキリングの機会も学んだだけで役に立たなくなってしまいます。
会社から言われて、研修を受けたり、資格を取得したりしたけど、その後の仕事に全く活かせてないな・・・。
リスキリングは、習得したスキルや知識を活用してこそ意味があります!
会社に言われただけで、興味もなく、なぜ学んでいるのかすらも分からない状態でリスキリングをしても、せっかく習得したスキルや知識を役立てることはできないでしょう。
50代主婦がリスキリングしても意味ない?
50代主婦がリスキリングをしても意味がないなんてことを耳にすることがあります。一方で、子育てもある程度終わった50代主婦の方で、社会に復帰したいと考えている方も少なくないようです。そんな50代主婦の方が社会復帰に向けてリスキリングをした場合、どのような効果があるのでしょうか。
子供も就職したし、私も社会復帰したい!
社会復帰のためには資格とかを取得した方がいいのかしら?
資格を取得していれば社会復帰において有利になります!
資格を取得したら意味ある
資格を取得できた場合には、以下の3つのような効果が期待できます。
就職に有利
50代主婦の方の中には、長年にわたり専業主婦であった方もいらっしゃると思います。50代というだけでも就職の難易度は高くなってしまうのですが、現場から離れている時間が長くなれば長くなるほど就職はしにくくなります。
しかし、リスキリングによって会社が必要としている資格を習得できていれば、他の人と比べて有利に就職活動を進められます。
やっぱり資格を持っていることは大切なんですね!
どんな資格でもいいという訳ではありません。
自分の希望職種に必要な資格や、ビジネスで役立つ資格などを取得していれば、他の人よりも有利に就職活動を進められます!
高齢者になっても活躍できる
今の世の中、60歳で定年を迎えても、65歳、70歳と雇用期間を延長して就業されている方が多くいらっしゃいます。リスキリングによって資格を取得していれば、自身の年齢が高齢となっても資格を活かした業務に従事することで、より長く活躍することが可能です。
せっかく社会復帰するなら、なるべく長く仕事をしたいわね!
会社が求める資格やスキルを身に付けていれば、会社側から雇用期間延長の打診をされることもあります!
万が一のリストラでも転職できる
資格を取得していれば、万が一のリストラでも次の就職先を見つけやすくなります。現代社会ではどの会社も人材難で悩んでいますが、会社が求める人材はどんな人でもいいという訳ではありません。
特に求められている人材は、資格やスキルなどを所有している即戦力になり得る人材です。資格やスキルを所有していれば、自分がそういった人材になれる可能性が高まり、万が一のリストラでも次の会社に転職しやすくなります。
資格を持っていればリストラされても転職しやすくなるのね。
でも、どんな資格を所有していればいいのかしら?
専門性のある資格の取得もおススメですが、どんな会社でも求められるスキルを習得しておく方が転職の幅が広がります!
簿記やMOSといった社会に求められるスキルを身に着けよう
簿記やMOS(WordやExcelなどオフィスのスキルを証明する国際資格)といった資格では、ビジネスに利用できる実践的な知識やスキルを身に付けることができます。そのため、幅広い職種においてそのスキルが有利に働きます。
企業の経理部門や事務部門はもちろん、営業職においても簿記の知識は役立ちます。プレゼンテーションでPowerPointを使用したり、取引先のデータをまとめる時にはExcelを使用することもあるでしょう。
ビジネスの場において、より実践的である簿記やMOSといったスキルを身に付けることは、就職や転職にも有利ですし、就職(転職)後においても有効活用できるという意味では、より優先的に身に付けておくべきスキルと言えるのではないでしょうか。
簿記やMOSといった資格を取得しておくといいのね!
簿記やMOSのスキルは、幅広い職種で求められるスキルなのでおススメです!
【まとめ】リスキリングは意味ないのか?
ここまで、「リスキリングはただ辛いだけなのか?」、「リスキリングはやる意味がないのか?」について考えてきました。
結論としては、「やらされリスキリング」では”ただ辛いだけ”で、その後にあまり有効活用できないという意味で”やる意味もない”でしょう。
一方、自発的に取り組むリスキリングであれば、例えそれが50代から始めたとしても有意義なものになります。50代からの就職や転職にも大いに役立つことが見込まれます。
リスキリングが「辛いか、辛くないか」や「意味があるか、意味がないか」は自分が如何に前向きに取り組めるかどうかによります。当然、自分が興味を抱いて取り組むリスキリングは意味があるものとなりますし、仮に会社からの要望・要請による「やらされリスキリング」であっても、自分が前向きに取り組むことさえできれば有意義なものとなるでしょう。
- 自分がやりたくない「やらされリスキリング」では意味がない。
- 自発的なリスキリングであれば、例え50代から始めたとしても有意義なものになる。
- 会社からの要望・要請による「やらされリスキリング」であっても、自分が前向きに取り組むことができれば、「意味のあるリスキリング」とすることができる。
リスキリングを意味のあるものにできるかどうかは、あなた次第です!
会社からの要望・要請であっても、興味を抱けるのであれば積極的に取り組み、逆に全く興味を抱けないのであれば断ることも必要となるでしょう!
リスキリングに興味があるんだけど、辛いだけならやめた方がいいのかな・・・!?