近年のデジタル変革の波は、多くの業界に影響を与えています。法律業界もその例外ではありません。この記事では、弁護士がDXを取り入れることでどのように業務効率が向上したのか、その成功事例を中心にご紹介します。
弁護士がDXを取り入れることによってのメリット、弁護士に向けたどのようなサービスがあるかにも、ぜひ注目してみてください。
弁護士のDX：デジタル変革が法律業界をどう変えるのか
デジタル技術の進化により、法律業界も大きな変革を迎えています。紙ベースの業務から電子化への移行、AIを活用した判例検索など、多岐にわたる変革が進行中です。
法律業界のDXのメリット
DXの最大のメリットは、業務の効率化です。データの電子化により、情報の検索や共有が容易になり、業務のスピードアップが図られます。
今までは顧客と対面で面談をしていましたがデータの電子化ができることで、Zoomやteamsなどを使用したリモートでの面談で顧客の移動時間短縮にもなり、今まで以上に面談をする頻度が増えました。また、オンラインでの判例検索サービスが出てきたことで、時間や場所を選ばず必要なデータベースを閲覧し、今までよりも早く正確に、問題解決へ導くことが可能になりました。
参考：法曹界(裁判所・法律事務所)のDX事例｜成功のヒントや課題・方法などをインタビュー – クラウド軍師 (smallit.co.jp)
弁護士と話し合いたいのにわざわざ出向くのは、田舎などの栄えていない場所では移動時間にかなりの時間を要し、日程調整の大変さを感じてました。その問題がDXの推進によって解決されたのは顧客として嬉しく思います。
DXの導入事例
多くの法律事務所がクラウドサービスを導入し、遠隔地からの業務やオンラインでの顧客対応を実現しています。
事件を一元管理できるできるfimeeは現役弁護士が弁護士のために開発したクラウド上で提供できるシステムで、導入した早稲田リーガルコモンズ法律事務所は、事務局のリモート業務が可能になった点が大きなメリットだと語り、外出中でも案件管理や秘書と連絡が取れる点もとても助かっているとfimeeをとても気に入っているようです。
DXによる効率化：弁護士がデータを活用する方法
データの活用はDXの中心となっています。特に、AI技術を活用した判例検索や文書作成支援ツールの導入は、弁護士の業務を大きく効率化しています。
AIで間違いのない書類を作ることで、正確な判決を下すことにも繋がるね！
データ分析の活用
データ分析ツールを使用することで、過去の判例やトレンドを分析し、より的確なアドバイスを提供することが可能となります。
弁護士ドットコムはタグをつけられる機能が存在し、案件ごとに分野の目印をつけるだけでなく、類似している案件名であっても、知りたい情報のみを探し出して表示してくれます。案件管理システムにはその案件の対応した履歴も残るので、どのように対応したかが一目でわかるようになったことは弁護士はもちろん、顧客にもいい影響を与えています。
参考：情報をシステムに一元化することで、紙管理よりも「グッと手間が減りました」 – 法律事務所のマーケティング戦略 – 弁護士ドットコム (bengo4.com)
AI技術の導入
AIを活用したチャットボットや自動応答システムの導入により、顧客からの問い合わせ対応や情報提供がスムーズになっています。
六法あいこさんは2018年から導入されている株式会社日本リーガルネットワーク提供の元、LINEの公式アカウントサービスを利用して、顧客が残業代についての質問を投げかけると具体的な回答を返せるという自動返信システムを使って残業代で悩む人を救う手助けをしています。
クライアントとのコミュニケーション：DXがもたらす新しい接点
DXの導入により、弁護士とクライアントとのコミュニケーション方法も多様化しています。
忙しい弁護士でもDXの導入で、クライアントとの連絡がだいぶ楽になったんじゃないかな！
カイクラとは電話とメールを一元管理してくれたり、自動で通話の録音をしたものをAIが音声認識し文字起こしまでしてくれる優れものシステムです。カイクラを導入したユナイテッド・アドバイザーズは電話の対応で時間が割かれてしまうことへストレスを感じていましたが、カイクラの自動録音機能によってストレスが軽くなりました。
参考：士業のデジタルトランスフォーメーション（DX）成功事例と要因を徹底解説！ポイントは身の丈に合ったDXに取り組んだこと | カイクラ.mag (kaiwa.cloud)
オンラインコンサルティング
ビデオ通話ツールを活用したオンラインコンサルティングが増加しており、地理的な制約なくサービスを提供することが可能となっています。
今まで対面で話し合わなければならなくなったら出張して出向かなければいけなかったけど、ビデオ通話ツールを活用することで、そのコストが軽減されたように感じます。
デジタルツールの活用
オンラインでの契約書作成ツールや電子署名サービスの導入により、書類のやり取りがスムーズになっています。
契約書作成ツールや電子署名サービスの例はいくつかありますが、クラウドサインを例にすると、今までの紙と印鑑でしていた作業をクラウドに置き換え、契約作業をクラウド上で完全解決します。これによって郵便代やインク代などといった経費の削減、押印による出社や取引先との仕事のしやすさにも繋がるといったメリットがあります。
DXの課題と解決策←弁護士が直面するデジタルの壁
DXの導入には多くのメリットがありますが、一方で課題も存在します。セキュリティの問題や新しい技術の習得が必要となるなど、弁護士が直面するデジタルの壁を乗り越えるための解決策を探る必要があります。
PCを紛失したり、ウイルスによる情報漏洩なんかも怖いね・・・
セキュリティ対策
クラウドサービスの導入やデータの電子化に伴い、情報漏洩のリスクが高まっています。適切なセキュリティ対策を講じることが求められます。
PCにすべての情報を詰め込んで持ち歩くのも、データを入れたUSBを持ち歩くのも怖い時代です。だからといって、オンラインストレージに情報を預けるのもサイバー攻撃やマルウェアなどのウイルス感染のリスクもあります。このようなリスクを回避するために、離れたところからでも事務所のPCにアクセスし、安全にデータの閲覧や編集ができるリモートアクセスツールが挙げられます。
参考【士業DX】弁護士（法律事務所）のリモートワーク事情！DX現状と課題とは？｜RSUPPORT株式会社 | アールサポート (note.com)
弁護士もDXで仕事スピードアップしよう！
今の時代、どの職業がDX推進を行っていても不思議ではありません。なので個人でも法人でも、弁護士もセキュリティ対策をしつつ、自分にあったDX推進を図ってみてくださいね。
弁護士のDX推進によって、問題事に困る人たちの解決が早まれば日本は平和に近づくね！