リスキリングサミットで政治家や社長が大集結

リスキリングサミットで政治家や社長が大集結

日経リスキリングサミットで新しい社会への議論

日経リスキリングサミットで新しい社会への議論

日本経済新聞社主催のリスキングサミットにおいて、新しいリスキング社会についての議論がなされました。一人ひとりがリスキリングを通じ、個人のスキルアップ・キャリアオーナーとして自律する必要性があるのです。また企業としては、リスキリングを企業戦略として取り組むことが不可欠であると述べられました。「リスキリング立国」実現に向けて、産官学が一体となって議論・協力していく必要性が改めて浮き彫りになったのです。

① パーソルホールディングスが重要性について考える

パーソルホールディングスの講演では社会の変化に伴い、働く側にとってリスキリングの重要性がますます高まっていくと述べられています。

社会の変化

①雇用体系の変化:終身雇用や年功序列で賃金がアップするといった雇用体系の崩壊

②働く意識の変化:コロナ渦によって在宅勤務が増え、会社に属する意識の薄れ。副業を始めるひとの増加

これまでの雇用体系では、特になにもしなくても賃金が上がったり、ひとつの会社で定年まで勤めることが当たり前でした。しかしコロナ渦により会社に帰属する意識が薄れたこと、またネットの普及により個人で稼ぐことが簡単になってきました。こういった社会の変化により、個人一人ひとりが自分自身のキャリアに対して、「キャリアオーナー」としての責任を持つ必要がでてきたのです。

自分が「キャリアオーナー」になるなんて、なんだか少し不安だわ。。

一方でパーソルホールディングスは、個人でリスキリングを続けていくことは難しく、継続させるポイントとして以下の点をあげています。

  • 最新トレンドを抑えたリスキングであること
  • 習得したスキルを実践する場があること
  • リスキングをする仲間がいること

どんなスキルを習得するかは重要で、現状の課題・スキルの棚卸をしたうえで、これから必要とされる最新のスキルを習得する必要があります。またひとりではモチベーションが低下したり、知識を学ぶだけでは達成感が薄れる為、リスキリング仲間との交流や実際にスキルを実践していく場が必要になります。そこでパーソルホールディングスでは、「学びのコーチ」というプログラムをを作成。社員が安心してリスキリングに取り組み、実際の業務で活かし、「キャリアオーナー」としての自信を育てていく場を提供しています。

キャリアやリスキリングについて相談する仲間がいると安心するわね。

参考:https://www.persol-group.co.jp/news/20230829_12531/

PwCが人材リスキリングの重要性を提言

PwCコンサルティングは、企業側にとってのリスキリングの重要性について講演しました。急速なデジタル化や少子高齢化に伴う人材不足という課題に対し、リスキリングは企業が生き残るうえで必要不可欠な戦略であるとしています。特定のITスキルを持った人材を数人採用するのではなく、社員全員がそれぞれの部署で必要なITスキルを身につける必要があり、リスキリングは会社全体として取り組むべき課題なのです。

またPwCは企業のリスキリングの進め方として以下のように述べています。

経営としての戦略を考える
リスキリングは今後生き残るために必要不可欠な戦略です。人事マターではなく、経営陣が取り組むことが一番重要になってきます。
社員の既存のスキルの洗い出し・可視化
現状の課題を把握するために、社員全体の既存スキルの洗い出し・可視化をします。それによって不足しているスキルや今後の経営に必要な課題が見えてくるのです。
不足しているスキルの育成プラン・プログラムの作成
不足しているスキルや今後の経営に必要な課題が見えてきたら、実際にリスキリングの育成プランやプログラムを作成します。
社員への動機づけ・学びの実践・キャリアコンサルの実施
社員ひとりひとりへのリスキリングの動機づけは欠かせません。キャリアコンサルの実施などをして、収入アップやライフバランスの見直しなど、それぞれが望むキャリアプランを考え、取り組んでもらう必要があるのです。
習得したスキルの実践の場
習得したスキルを実践する場を提供することも企業の重要な役割です。これまでの仕事に新しいスキルを活かせてこそ、社員が達成感を得ることができ、また企業としても生産性の向上・売上向上を目指すことができるのです。

企業も社員も一緒にリスキリングをしていくことが、お互いにとって良い結果を産み出すのね。

参考:https://www.youtube.com/watch?v=gkbPMceBZfg

G7労働雇用相の会合でリスキリングの認識を共有

G7労働雇用相の会合でリスキリングの認識を共有

2023年4月にG7労働雇用相会合が行われました。そこで世界全体の共通認識として、リスキリングは「人への投資」として強化し進めていく必要性があると発表されました。またワークエンゲージメントは企業がDXを進めるうえで、重要なポイントであると述べらています。

リスキリングは「経費」ではなく「投資」

厚生労働省の加藤大臣は、リスキリングはもはや「経費」ではなく「投資」として認識する必要があるとしました。企業が個人のリスキリングを支援・サポートする「投資」をすることで、生産性の向上や売り上げアップというリターンを受けることができるのです。

働くわたしにとっても、リスキリングは「投資」、収入アップや希望のキャリアプランを得ることがリターンになるわね。

また今回の会合で初めて「ワークエンゲージメント」の向上が議論に取り上げられました。ワークエンゲージメントとは、仕事に関するポジティブで充実した心理状態のことを意味します。リスキリングを実践することはワークエンゲージメントを高め、個人のパフォーマンス向上だけでなく、企業の生産性の向上にもつながるのです。

新しいスキルを身ににつけたり、キャリアアップして達成感を得られれば、また頑張る気になるわね。

参考:

https://www.asahi.com/articles/ASR4S3QRVR4RULFA002.html

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230423-OYT1T50106/

https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00551.html

【まとめ】リスキリングのサミットは世界各国で行われている

【まとめ】リスキリングのサミットは世界各国で行われている

2023年で2回目となるリスキリングサミットにおいては、働く側・企業側双方にとってリスキリングがいかに重要であるかが述べられました。働く側は一人ひとりがキャリアオーナーとして自分のスキルアップに責任を持つこと。企業側は社員のリスキリングを継続・実践させる場を提供することが、今後生き残るうえで重要な戦略となるのです。G7の会合でも世界共通の認識として、国・企業がリスキリングを「投資」として動いていくことが決定されました。今後「リスキリング立国」を目指し、産官学が一体となった動きはますます活発になっていくでしょう。

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